【精神と時の部屋】

【精神と時の部屋】(技能実習制度)

「14日間の隔離期間を設ける」

言葉で表現するのは簡単ですが、現実的には本当に大変な問題です。

ホテルや研修センター(入国後講習施設)トイレ・入浴施設も完備した「個室」を14日間も独占することの難しさ。おカネに糸目をつけない関係者でも物理的に確保するのは難しい状況です。この期に及んで、更に価格交渉をされている方、笑顔の交渉の裏で相手にされていないことぐらいは気がつきましょう。

運よく施設を確保することができても、6畳、8畳の狭い空間で、たった1人で14日間も過ごす。いくらWi-Fi環境が整って家族との連絡、ネットサーフィン、ゲームなどで精神的なストレスを緩和しても、気が狂うほどの日数となります。

室内で体を動かす機会も少ない中で、3食提供を心配されても、各自体調管理において、様々な不安を抱えると思います。

まして技能実習生の多くは「勉強嫌い」。気が狂うような環境の中で、もっとも苦手で、一番のストレス原因となる「学習」を強要される。これは本人達にとって生き地獄かもしれません。

これは肉体的・精神的にも「苦行」です。

母国で陰性が証明され、入国後も陰性を証明された健康優良児がどこまで耐えられるかの…14日後に個室を出た時は、本当に空気の美味さを実感するのでしょう。

丸投げ委託をしている関係者には本当の意味でこの苦労を理解できません。「ご苦労様」「お疲れさまでした」優しい言葉を投げ掛けることが「寄り添い」だと思う関係者には、配属後の苦労は漏れなく付いてくるでしょう。

3食×14日=42回の食事を提供し、ドア越しに励ましの声をかける。そこまで愛情をかけて入国再開を果たした人材がモンスター化する可能性は軽減されるでしょう。

今回、長期間待機してきた人材の入国は相当ヤバイのです。そのような危機感を持って入国再開に挑めるか?送り出し機関の教育は完全に不足したまま入国してきます。何もせず、穏やかな3年、5年の監理ができると思ったら大間違いです。

※添付画像はアニメ「ドラゴンボールより」

技能実習