【目指すは未然防止型?それとも問題解決型?】

【目指すは未然防止型?それとも問題解決型?】(技能実習・特定技能)

監理団体へ入社した際、何を質問しても的確な回答をしてくれる先輩、如何なる緊急事態が発生しても冷静沈着に対応する先輩、そのような背中を見て憧れた人はいませんか?いつかは自分自身もあんな風に…そう思っている最中の方は、とりあえず技能実習生の入国から帰国までの「1クール」、3年間は勤務してみましょう。石の上にも三年、3年間の技能実習計画同様、そこで遭遇する数々の問題を向き合うことで、いつしか知らず知らずのうちに、そのようなスキルを身に付けていることを実感するはずです。

しかし、そのようなスキルを習得するには、それ相当の「修羅場」を経験することも必要。自身の成長を実感するほどの「修羅場」経験の無い方は、「優良」な監理団体に所属している証(あかし)でもありますし、現在進行形で武勇伝となるような修羅場を対応している方は、自身の監理団体を「優良」に導けていない可能性もあります。

この業界で3年も過ごした場合、入社当時に憧れていた「問題解決型」の職員をいつまでも目指すことを本当は間違っていることに気が付かなければいけません。3年も経過した際、恐らく後輩の職員も入社してきていると思います。自身が経験してきた「問題」(修羅場)が再発し、後輩職員の前で自信満々に解決する、それは新人職員から見ての憧れだけであり、組織全体として見れば成長が無い現実を実感した方が良いことになります。

「失踪問題」、毎度毎度のことか…そう諦めている、慌てることなく落ち着いて対処している、何を行っても発生する問題、そう思っている先輩職員を見かけたらその組織には問題があります。

こういった環境下にいる方は信じ難いかもしれませんが、失踪問題1つを例にしても、発生しない監理団体は10年単位でも発生しません。

失踪が発生しそうな経営者の考え方、待遇が十分ではない受入企業とは最初からお付き合いを始めない、送り出し国、送り出し機関を改める、相談体制の構築を見直すなど「未然防止型」に努める関係者は、本当に月1回の訪問指導、3ヶ月に1度の監査訪問、検定試験の立ち合い、出入国の立ち合い、申請書類の作成程度と、在宅で穏やかな生活を送っております。問題が発生しないことから余計な経費の出費も無く、ある一定の人数を超過すると監理団体に利益が発生し、配分方法に悩む。このような監理団体となります。

受入企業が法令遵守をして、外国人材が心穏やかな生活を送る、この2点だけを考えるだけでも「修羅場」など訪れることなく、問題解決のスキルは磨かれなくても、未然防止のスキルは磨かれ「優良」と呼ばれるようになりますので、どちらかと言えば、「未然防止型」を目指した方が、ストレスなく、この仕事の「やりがい」を感じられると思います。

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