
【実は送り出し国でも歓迎されている技能実習制度】
【実は送り出し国でも歓迎されている技能実習制度】(技能実習制度)
借金問題、奴隷制度問題…こういった議論を絡めると話が逸れますので本日は一旦置いておきましょう。
「高学歴=好待遇」全てが該当するわけではありませんが、学歴の高い人材が、一流企業、国家公務員に就職し、良い報酬・待遇を受けるという構図は、日本のみなならず海外でも同じだと思います。むしろ現在の日本よりも、海外の方が、この競争は激化していると思います。
両親が必死にお金を稼ぎ、子供の学習環境を整え、進学費用を用意する。奨学金が利用できる国に生まれ、僅かながらでもこの環境に挑むことができる家庭は良い方なのかもしれません。
中には地方育ちで、どのようにしても貧困から抜け出せない方々がいることも事実です。
こういった方々まで食い物にしようとする悪質ブローカーはさておき、制度上は本人負担させることもなく、前職要件に該当するだけで18歳以上であれば、学歴要件も問わず、誰でも出国、出稼ぎ労働が可能であるのが「技能実習制度」です。
出国に向け日本語学習を行いますが、国外で学習することは義務化されておらず(入国後に年間労働時間の12分の2以上でも許可)、介護職種以外は日本語能力要件が課せられておりません。
よって、年齢要件を満たし、母国で何かしらの社会経験があれば、その能力・経緯を活かし、手ぶらでも日本へ入国できるのが「技能実習制度」なのです。本来、母国でも満足な就職ができないような人材でも、3年、5年、現在では日本企業に認められ、特定技能も活用すれば合計8年、10年と、母国一流企業の人材よりも数倍の収入を得ることができる、特定技能2号拡大の議論も出ており、生涯に渡って一発大逆転の人生を歩むことができる可能性があるのも「技能実習制度」という誰でも入国資格のある日本であればこそ。もしこの制度が無ければ、約40万人の大半が貧困状態を継続するというのも送り出し国の実態なのです。
勿論、日本人も同様、何か幸せを掴むには「努力」や「忍耐」が必要です。母国の家族を幸せにするためには海外送金も行います。「安い労働力」と揶揄される技能実習制度ですが、1ヶ月の手取りは11万円~12万円は受け取っております。家族に7万円~8万円送金をしても、1ヶ月3万円のお小遣いでやりくりする日本人サラリーマンと同じくらいかもしれません(笑)
日本人から見れば裕福な生活をしているようには見えない技能実習生、しかしそれは本人達が覚悟して決めた決断。日本では我慢を強いられているように見えても、母国の家族が以前の生活苦から脱することができているなどの笑顔も広がっております。
外国人材が手取り総額だけでなく、残業時間などで騒ぎ出すタイミングも『為替レートの変動』も左右する。この程度の基礎的な部分も理解して、制度見直しを議論されていることを心より願っております。