【お客様からの言葉】

【お客様からの言葉】(技能実習制度)

「ものづくり」を前提としている技能実習制度において、それでも実習場所(受入企業)以外の「日本人」との交流機会を余技なくされる外国人材も多いと思います。そのような機会に、嬉しくも技能実習生の対応で賞賛されることや、取引関係が良くなり・売上が向上することもあります。

私も過去に、農業職種の中国、ベトナムの女性技能実習生が、野菜を引き取りに来た取引先の方と、何気ない挨拶・簡単な会話をすることで、「良い子達が本当に頑張っていますね」と時には差し入れを頂いたり、日本人が対応するよりも喜んでいただいたりと、結果的に取引先との関係も強固となり、技能実習生を褒めて貰えることは、自分自身が褒められているかのように、やりがいを感じたこともあります。

中には「外国人が作っているのか?…」という悲しい言葉を浴びせられ、言いたいことは山ほどあっても心に留め、その言葉の真意を理解してしまった技能実習生には謝罪と、差別的な目でみる残念な日本人も存在することを説明し、なだめたこともあります。

それでも良くも悪くも、外国人技能実習制度の存在や、多くの外国人材が来日している事実も少しずつ浸透しているようで、年配の日本人よりも、若い世代の日本人の方が、微妙な空気感を漂わすことなく、自然と距離を縮めて接してくれる場面が増えたようにも思います。

私も過去に、中国へ留学していたので、このような場面の当事者となる経験をしたこともあります。「日本人」ということだけで嫌な視線を浴びること、罵声を浴びせられたこともあります。また「中国語」で対話できたことで、特別扱いをされたこともあります。ただ、このような場面が訪れることは想定内に覚悟をしておりましたので、特別な感情もありませんでしたが、技能実習生は年齢も若く、心が成熟していない方々も多く存在しますので、制度のことは批判されても、技能実習生のことだけは温かく、優しい目で見て頂きたいと願っております。

制度関係者ではない、一般の方々に「やさしいにほんご」での声掛けまでお願いするような図々しい気持ちもありません。もし外国人材の方を見かけたら、「がんばってますね」「ありがとう」の一言だけでも良い、マスク越しに距離感もあるのであれば、視線だけでも「笑顔」を送っていただけると、その外国人材の人生、日本での体験が豊かなものになりますので、日本の皆様に御協力をしていただきたいと思います。

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