【権利と義務、自由と責任】

【権利と義務、自由と責任】(技能実習・特定技能)

最近は一部の悪質な事実を扱ったマスコミ報道により、外国人技能実習制度が「悪質」という印象を、何も知らない世間の方に与えてしまっております。

「悪質」なのは「制度」ではなく、それを悪質に利用する関係者「個」の問題、こういった方々の厳重な処分はぜひともお願いしたいものです。

本人達の希望により出国をしているにも関わらず、まるで強制連行をしてきたかのような「奴隷」呼ばわり。

「外国人材は安い労働力」、制度関係者であれば1000%口を揃えて言うことは「日本人よりも高い」ということ、例え外国人材を地域別最低賃金にて雇用しても、事前教育費、往復の航空券、任意保険の加入、住居・家電製品の手配など、日本人の人材派遣よりは安い程度であり、直接雇用よりは高くつきます。

文化や言葉の壁があることを承知で、それでも日本人が採用できない職種や地域性。「最低賃金」での雇用であっても、受入企業側は労働関係法令を遵守しての結果。違法でもありませんし、非難があるのであれば、それは制度関係者に向けて浴びせられる言葉ではありません。

結果的に、技能実習生を腫れ物に触るように、何かといえば「可哀想」、「権利」や「自由」ばかりを指導することを「教育」だと勘違いをしている方もいます。

「妊娠」「転職」「自動車免許」…有期雇用の活動計画書に沿うことを条件に入国が許可されている人材に、日本人と全て同じことを推奨しても良いものなのか?そこには賛否両論があると思います。

「妊娠」が判明し、育児休暇を利用することも問題ありません。しかし生活面を考えた場合、育児休業給付金の金額で、日本での生活は可能なのでしょうか?両親、親族の直接的な支えもない「他国」で、若い夫婦が子育てを行う。日本人でも難しいのが現実です。

「転職」を認める制度、いわゆる「実習」ではなく、特定技能のような完全な「労働」として認めれば「解雇」も発生する。技能実習計画には不要な「自動車免許」の取得があれば事故の可能性、命の危険を伴う可能性もあります。

外国人材が人権侵害に遭うような不当な扱いを受けた場合の、相談先、対応先の指導は大変重要です。しかし、それ以前に「権利=わがまま」「自由=わがまま」とならないような、義務や責任を果たす指導に重点を置くことが更に重要なのです。

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