【奴隷とは⁈】

【奴隷とは⁈】(技能実習制度)

奴隷(どれい)とは、人間でありながら所有の客体即ち所有物とされる者を言う。人間としての名誉、権利・自由を認められず、他人の所有物として取り扱われる人。

ウィキペディアにはこのように書かれています。

この説明が本当だとすると、在日の技能実習生に対して質疑した場合、何割の方が「私は奴隷」と答えるのでしょうか?

勿論、そのような扱いを受けている事実があることも承知しています。そういった監理団体、その傘下の受入企業では、日本人に対しても同じような扱いをしているでしょう。

奴隷と並んで取り上げられる「借金問題」

これも日本側のキックバック、高級接待の費用が技能実習生に対しても請求されますので、これを求める日本側関係者が悪いのですが、

・本人が騙された借金

・本人が望んで投資したローン(家・車など)

・家族を支えるための送金

この返済に関して本人が困窮した生活を送ることは日本側関係者にとっては知ったことの無い問題。日本人でも同じような境遇の若い人達は多いと思いますが、これを企業側が「奴隷」として扱っていると非難されてはたまったものではありません。

『技能実習制度が悪いのか?』

制度批判をする多くの方は「転職」を指すのだと思いますが、転職を許可した「特定技能」は志願する外国人材も、日本側企業も積極利用とまではいっていません。日本側にしてみれば転職の可能性がある特定技能よりも、技能実習制度。外国人材側からしてみれば、転職はできないけれど、「解雇」もされない技能実習制度に守られている部分もあるからです。

・出入国の航空券も無料

・宿舎は用意され、家電製品も完備

・業績、ノルマに追われない

・技能実習機構(OTIT)、監理団体が守ってくれる

・任意保険に加入してもらえば、医療費は無料

歯科治療、整形治療などは除外ですが、保険料も支払わず(企業負担)医療費が「0円」で済むことだけでも優遇されています。

移民を前提とした、日本の競争社会に放り込むような制度に発展途上国の人材を巻き込んだ場合、今よりも不幸になることぐらい想像できないのでしょうか?

『技能実習制度は悪くないのか?』

改善の余地はあります。本音と建前の部分、前職要件など最も不要、初心者歓迎で日本人同様、技能・技術を学ぶことを許可すれば「経歴詐称」問題は発生しません。

問題なのは、キックバック、高級接待を求めたり、制度を悪用したりする関係者を次々と排除できない部分。この悪徳関係者がいる限り、如何なる制度を施行しても「奴隷」と呼ばれる人々が発生します。

制度廃止を訴える方に、代替案の制度を求めたら、最後は名前だけが変わった、技能実習制度に近いものになると思います。

Youtube技能実習