人は良いことだけを語りがち

【人は良いことだけを語りがち】(技能実習制度)

・N2を取得した技能実習生もいますよ

・手取り15万円支払ってくれる実習実施者様もいます

・日本語教室に行かせてくれる、旅行に連れて行ってくれる実習実施者様もいます

制度関係者様同士で会話をするとこのような内容になる場面があります。一瞬、「羨ましい」と隣の芝生が青く見えてしまうのですが、長年制度に従事している人であれば、数多くの経験上における「プチ自慢」と、サラッと聞き流し、参考になる部分だけは記憶に残すのですが、経験が浅い人は、心の底から羨ましく思えてしまう場合もあります。

技能実習制度の場合、送り出し機関、監理団体が如何に優良であっても、実習実施者(受入企業)のレベルで全てが決まってしまう部分があります。受入企業が素晴らしければ、送り出し機関・監理団体の評価も上がる、何も問題が発生しない、理想的な「技能実習制度」が成立します。

出稼ぎ(お金)を目的とし、毎日8時間前後の実習(労働)をする人材が、3年間という期間の中で、何人2級合格するほどの努力を見せることができるのか?

経費削減を最優先に考える経営者の中で、技能実習生に対し日本人以上の待遇を用意する方々がいるのか?

勿論、全くいないわけではないのですが、比率で言えば、4級レベルの人材、最低賃金プラスアルファ程度の人材、ほどよく問題(対応が必要な案件)を抱える人材が多いのがこの制度、そのため最低限度の法令遵守、社会問題を巻き起こさないために必要な送り出し機関と監理団体の存在、好事例は大いに参考にされても構いませんが、全力で対応しても、成果が出ないと憂うほどでもありませんので、理想に向かって前進して欲しいものです。

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