宗教国のメリットとデメリット

【宗教国のメリットとデメリット】(技能実習・特定技能)

「イスラム教国っていかがですか?」

度々聞かれる質問です。テロ行為等により日本人にとって印象の悪い宗派に受け止められがちですが、送り出し機関が候補者として選抜する候補者は、過激派組織の人材ではありません。ソフトな対応する方々の中から、更に日本向きの人材を選抜しておりますので、過剰な心配をする必要はありません。

ただしイスラム教国に限らず、他の宗教国家でも、日本人には見慣れぬ習慣的行動をすることもありますので、外国人材を受け入れの際に、その国の宗教上の対応を学習することは絶対条件です。

結論から言えば、私は宗教国の人材は肯定的に捉えております。日本人に近い「道徳心」のようなものがあり、教えを守る習慣は、日本のルールを守ろうとする姿勢にも表れます。またお祈りにおいて「反省」する習慣も見られます。故意に偶然に、日本のルールから逸脱し、その行為を咎められた場合も、再発防止に努める姿勢が見られます。

現在は相対的な入国者人数が少ないため、優良な人材が多いのですが、反面、穏やかな性格であること、汚れ無き心を持つ人材が、配属後に泥臭く、多くの汗を流し、単純作業、力作業の毎日に耐えうるのか心配になる一面もあります。

日本語能力も高く、入国段階よりコミュニケーションも可能であることは、ある程度の言葉の聞き分けもできるということ。そのような人材が理不尽な言い方や罵声が飛び交うような職場に配属された際、失踪とまではいかなくても、メンタル面の崩壊で途中帰国という選択肢も増加します。

これまでの中心国であった中国、ベトナムは良い意味でも「雑」な面も持ち合わせており、日本の職場への順応力も高く、より実践的、行動面がテキパキとしている部分があると思います。

入国段階では「日本語能力」や「性格面」で判断されることが多い外国人材ですが、いざ仕事(実習)を開始した時、本当に評価されるのはどちらなのか?流行りに乗って送り出し国を替えても、結局は原点回帰という結果もあるのかもしれません。

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