
建前の議論はやめましょう
【建前の議論はやめましょう】(技能実習・特定技能)
出入国在留管理庁が公表した「制度見直し及び制度運用見直しに関する報告」について、私なりに提言したいと思います。
見直し検討対象の中に「技能実習3号ではなく特定技能1号の選択に向けて」という中に、技能実習2号から3号へ移行させた受入企業へのアンケートの理由が紹介されていました。
半数は「特定技能制度が始まっていなかった」とい理由なのですが、それ以外の回答。
・「技能実習3号として受け入れて、その後、特定技能に変更するかを検討」
・「本人が技能実習3号を希望」
・「手続きが技能実習の方が簡単」
・「特定技能へ変更するとコストが上がるから」
・「登録支援機関の協力が得られなかった」
・「特定技能制度は分からないことが多い」
この回答を見て多くの制度関係者は「ホンマか?」と思ったのではないでしょうか?
アンケートとは言え、外国人雇用の実態、姿勢を疑われる可能性があるので、本音は語りたくない、怪しい受入企業としてマークされたくない、こんな思いがよぎったのではいか?と想像してしまいます。
「コストが上がる」この回答は本音でしょう。それにしても「本人が技能実習3号を希望した」(20.8%)など本当なのでしょうか?(笑)
一番本音の部分、「転職されたら困るから」ここを何故?叫ばない。
現在、約30年続いたこの制度が大きな転換期を迎えようとしています。「建前」を通したからこその「移民問題」の回避、一部の制度悪用者のために議論が出てきた「人権問題」、正直、制度など何を見直しても、新しい制度を施行しても、悪用する方々を参入させない、退場処分とする罰則を設けなければ永久に解決されません。
せっかくの制度改正の動きに向けた議論の中で、「転職の自由」の権利と、「転職しては地方が困る」の議論を包み隠さずぶつけて議論しなければ、制度が変わっても、日本の現状は全く良くなりません。