【大都市圏集中回避に向けた対策】（技能実習・特定技能）

「地方で働くメリット」よく聞かれる議論、冷たい言い方ですが、正直「外国人材」の場合は「ありません」、来日した目的はあくまでも「お金」「出稼ぎ」なのですから、賃金が低い場所で働くメリットなどは何もありません。

この問題を解決したいのであれば、目的を「お金」ではなく、建前でも「技能・技術・知識」の習得とした技能実習制度の廃止などを展開しないこと、もしくは地域別最低賃金などを撤廃した同一賃金の導入、もしくは受入企業が自主的に大都市圏同等の賃金を支払うしかありません。

日本人の場合は、故郷が地方、大都市の生活に疲れての移住など、「お金」だけではない理由も考えられるのですが、「お金」しか目的の無い外国人材が、自家用車両を購入するほどの賃金でもなく、運転することも嫌がるような地方で働く選択肢を持つことはありません。1円でも高ければ、就業地はどこでも良い、結果的に大都市圏であるということを自覚しなければいけません。

中には地方でも「定着」に成功している企業もあると思います。そこで実践している事例を紹介し、導入しても難しいと思います。

地方で成功している企業とは職種が違う、そこに在籍する日本人の方々の「優しさ」が待遇を上回るほど、外国人材の心に響く対応をしているからだと思います。当たり障りのない距離感で、可もなく不可もない社風の企業が成功事例を導入しても、外国人材も有り難いとは思っても、引き留めるまでの理由にはなりません。

大手企業に勤務する日本人が転勤を命じられて地方で勤務をする場合、待遇が下げられることはありません。下げれば転職を考える、これと全く同様です。

外国人材は「地方の魅力」よりも「地方でも問題ない」と考える傾向があります、待遇が良ければという条件が前提ですが。よって地方の環境を敬遠しているわけではありませんので、都市部同等の待遇が用意できれば、大都市圏以上の優良な人材確保が地方であっても可能なのです。