
想い出に変わるまで
【想い出に変わるまで】(技能実習制度)
2022年10月11日(火)より、「黄色」指定国であったベトナムも入国後の待機期間が撤廃されます。これで水際対策対応としてはコロナ問題前に戻ったという状況になります。2020年3月末から始まり、外出もできない日々を経験して約2年7ヶ月、ようやくといった感じです。
入国時にバスに乗せられ、どこに行くかも分からない隔離施設(ホテル)への移動。入国して3日経過すると、到着した空港へ連れ戻される。政府指定の隔離施設時は政府負担であった費用も、次第に自己負担における自主隔離へと変わり、空港到着から出会うまでは5時間要する光景も普通となっていました。何年後かに「ERFS」(エルフス)という言葉も、業界関係者にとって懐かしむ日が来るのでしょう。
いつまでも新型コロナウイルスの脅威に怯えている場合ではありませんが、不思議と出国時・入国時の検査、自主的な消毒、マスク着用、ワクチン接種の効果?などにより、集合講習の場においてクラスター感染は無く、コロナ前と比較しても、頭痛、発熱、喉の痛み、咳などの症状を申し出る技能実習生は激減しました。
しかし今回「緩和」ということは、規制を緩めていくことですので、技能実習生の体調問題は、何かしら対応が必要な場面が増えていくと思います。
現在は春先の入国ラッシュの反動もあり、この夏場に海外面接(オンラインを含む)を行い、現在は母国で入国前講習中の技能実習生が多いため、日本側の講習施設は恐ろしいほど落ち着いた状態となっております。
しかし制度関係者の考え方、行動パターンは同じ。この入国前講習中の技能実習生は、来年2023年1月22日の「旧正月」以降、恐らく2月1日以降に再び入国ラッシュを迎えると思います。
既にここの日程で仮予約をする監理団体もいますが、入国後講習施設は監理団体が、遅延してもキャンセルしても、キャンセル料を支払う意思など払う気も無い、払わなくても良いぐらいに思っている業界ですので、予約を入れていても、その頃の環境が定員オーバーに近い環境になっていても文句が言えません。
叩いて叩いて安く安く。「丸投げ」しているのに文句があるのであれば、入国後講習は監理団体の責任下にありますので自身で実施すればよいのです。受入企業において特定技能移行者もいますので、最大40万人と言われた技能実習生の入国者数がどの程度になるのか、来年の春が楽しみです。