
インドネシア人技能実習生 酒を飲む
【インドネシア人技能実習生 酒を飲む】(技能実習制度)
「インドネシア人技能実習生はイスラム教徒なのでお酒を飲みません」
送り出し機関が泥酔騒ぎを起こすベトナム人技能実習生と比較して営業に使用する言葉、必ずしも本当とは言えません。
個々の問題までは分かりません。
敬虔(けいけん)なイスラム教徒の方は、「礼拝」「飲酒禁止」「豚肉禁止」「断食」などがありますが、日本へ出国をする技能実習生の場合、日本側の宗教に対する不安もあり、送り出し機関は、戒律にも柔軟に対応する「ソフトムスリム」の人材を面接に参加させることもあります。
私の経験上、「礼拝」「豚肉禁止」に関しては入国段階では守っている人材が比較的多いと感じます。しかし日本で3年も生活を送ると、コッソリと豚肉を喫食する人材もいるかもしれません。
「断食」に関しては「旅行者」という立ち位置で解釈し、自身で免除する場合もあります。
しかし「飲酒」に関しては、母国滞在時より「コッソリ」と飲酒している若者が増加しているように思います。その習慣は来日しても許されない行為であるにも関わらず、母国を離れた安心感からか、堂々と日本では飲酒を始めます。
日本の法律で20歳以上の成人は認められているので悪いのではありません。ただ母国の戒律も守れないような人材が、日本の法律、企業ルールを守れるか不安になるだけ。この話を聞いて、ベトナムの衰退に代わり、今後に期待を寄せるインドネシアも早くも同じような傾向を辿るのか?と心配されますが、決してベトナムもインドネシアもそうではありません。
現在もベトナムにも優良な人材は数多くいます。ただ「日本」という国が、出稼ぎにも、技術的にも、社内環境的にも決して世界有数の国ではなくなった。そういった優良な人材は他国も選択肢として視野に入れ、残った人材が日本を選ぶようになっただけ。衰退したのは送り出し国ではなく、日本であることを自覚すれば、選ばれる国ではなくても、社内環境・待遇を見直して「選ばれる企業」として在り続けるのか、それなりの人材を受け入れるのか、2択しかありません。