
恐ろしいババ抜き
【恐ろしいババ抜き】(技能実習制度)
海外面接(現地・オンライン)で目の前に並んだ、募集人数の3倍もの人材。誰と話しても素晴らしい。全員合格でも構わない。誰を落とさなければいけないのか悩んでしまう。
このような「消去法」の面接を実現できている方がいましたら、送り出し国・送り出し機関における監理団体・受入企業の評判が高いバロメーターとなります。
この羨ましい面接ができるのは一部の受入企業のみ。待遇面・社内環境面の競争に勝る企業の特権です。
この面接で不合格となった人材と、新たに加わった人材が、次の企業面接へと参加します。送り出し機関によっては参加できる面接回数を2回、3回と限定し、箸にも棒にも掛からぬ人材には断念していただく場合もありますが、結局は合格を求めて別の送り出し機関の門を叩きに行きます。
日本の優良企業から「ババ」を引かないような面接が行われる。その結果、末端の企業では「ババ」しか残っていない状況からの「ババ抜き」面接が始まります。
面接人数は揃っている。しかし採用できるような人材はいない。このような状況に遭遇した場合、自社の待遇・社内環境は評価されていないと理解しましょう。
その際、無理矢理に「ババ」を引き、入国させることは大変危険です。失踪・犯罪…在留資格が交付されれば日本側の責任が発生します。例え高額な渡航費用が発生していても、「採用しない」勇気を持ちましょう。一旦、身を引き、希望に叶う人材が揃わなかった原因を分析し、送り出し機関へ相談しましょう。
更に末期的なのは「ババ人材」ですら揃わない状況。海外面接時、募集人数以下しかいない、「選抜」できない状況に陥っていることです。
送り出し機関・送り出し国を変更するか…それでも、その企業が人気企業になることはありません。候補者がいない状況の面接は改善されても、全て「ババ」が揃う人材の中で面接を行う状況に昇格しただけ。
結果、入国後に多くの失踪者を出し、外国人材の受け入れを停止されるような状況に陥れば、企業存続は可能なのでしょうか?日本人が採用できない企業に、外国人材も応募しない。外国人材を狙う企業が数多くある中での競争にも勝たねば、倒●は時間の問題となります。