
訪問指導の標準化
【訪問指導の標準化】(技能実習制度)
唐突に…皆様の関係先における実習実施先への監査・訪問指導はどのように行っているでしょうか?
監査に関しては、背伸びして、オーバークォリティーに行うよりも、監査報告書に基づいて、淡々と実態確認、質疑応答するのが最も良い方法です。
では監査月ではない訪問指導。数多くの技能実習生を抱える関係先では、監理団体職員も多数在籍しており、担当別等においても、かなりの個人差が発生するのではないでしょうか?
訪問指導者の「語学力」レベル。知識・経験による「解決能力レベル」。技能実習生の考え方、発言から察知する「危機管理レベル」。技能実習生だけでなく、そこでお会いする受入企業の技能実習責任者、技能実習指導員との会話までの立ち振る舞いを間違えると、監理団体・受入企業との距離感が崩壊したり、技能実習生の失踪・途中帰国へと繋がったり、訪問指導者のレベルが、受入企業の問題発生に比例する場合があります。
もし監理団体の職員が複数人在籍するのであれば、「担当」を任命しても、同じ職員を継続的に同じ受入企業へと訪問指導へ行かせることはお勧めしません。
受入企業との間に「慣れ」が生じ、大切なことの見落としや、甘やかすことの恐れがあります。また技能実習生側も、担当者との相性、能力を見限られ、話せること・話せないことが生じると、ストレス・最悪な判断の要因にもなります(失踪・途中帰国)
次に監理団体における情報の共有。監査報告書の中身にも無い、監理団体内で重要視するような対応が発生した場合、その案件が他の受入企業でも発生する可能性が無いか、「未然防止」の為、情報収集を行っておく必要があります。
こういった監理団体内における1つ1つの報告を丁寧に拾っていき、訪問指導を行う担当他者へ共有し、誰がどこの受入企業へ行っても同じようなレベルで成果を上げるような指導を行わなければいけません。
こういった次に必要な指導内容を書面(チェックリスト)にして、言葉だけでなく技能実習生本人にも記入させ、署名をもらうことは、職員の指導レベルの標準化以外にも、①指導内容の漏れ防止②訪問指導した証拠にもなります。
特に新人職員が入社した時など、こういった仕組みが存在すると、即戦力化、職員育成にも繋がりますので、職員の個人能力に依存し、監理団体内で指導方法が統一されていない関係者にはお勧めします。