
地域交流
【地域交流】(技能実習・特定技能)
「地域交流」は技能実習制度でも特定技能でも登場する、日本人との共存共栄を図る言葉として度々登場します。しかし受入企業においては、社外の日本人と交流する機会を年1、2度設けた程度で、業務的に「地域交流」を実行したと判断しているケースもあります。
継続できれば言うことのない成功事例だと思いますが、最も重要なのは、外国人材が実際に「満足」する機会であるかどうか。
時に地域の「日本語ボランティア教室」へ、勉強嫌いな外国人材が「行かされている」と感じている場合、語学力の成長への期待、地域交流の実現に受入企業が自己満足している状況であり、外国人材本人にとって苦痛の1日になっていることもあります。
遊び、食事、旅行、実施が想像できる地域交流が幾つか思い浮かぶと思いますが、複数人の外国人材を雇用していれば、趣味嗜好も人それぞれ。インドア派にアウトドアを強要しても、誠意や投資が伝わらないこともあります。
一番良いことは、外国人材達と直接会話機会を持ち、地域やボランティア団体に丸投げするのではなく、受入企業の関係者も1人、2人でも一緒に参加すること。
休日にわざわざ職場の従業員と交流する時間を過ごすことが億劫に感じる方もいると思いますが、外国人材の成長、定着化に向けて、思い出を共有することは企業の財産ともなります。
事故や怪我にだけは十分配慮して。最近ではすっかり忘れそうにもなりますが、特定技能へ移行した人材も、新規で入国した人材も、帰国困難であった日本、母国において、自宅に籠る日が約2年間も続いた生活を送ってきた同僚です。
感染防止対策にも配慮して。仕事・買い物・掃除・洗濯・食事・家族との連絡・ゲーム。特に不満の無い日常生活かもしれませんが、日本に滞在する少なくとも3年間において、国外で楽しい機会が持てたと思える「想い出」というお土産を持って帰国できるよう、受入企業の自己満足的な地域交流ではなく、本人達提案型の地域交流に寄り添って行きましょう。